586 八雲立つ風土記の丘 ~ジョーカーという名前の虫とは~

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*この記事は2017年5月26日のものです。

今日は八雲立つ風土記の丘に行ってきた。

最近虫が好きになってきた2歳児を喜ばせようと、虫が沢山いる公園が近くにないかと探している。
島根県松江市は大多数の人が想像するように田舎のど真ん中にある町だ。
大自然に囲まれているようだが、いざ虫を探すとなると車で30分以上走らなければ難しかったりする。

色々と情報を集めていると、同僚が八雲立つ風土記の丘がいいよと教えてくれた。
子供の頃にここで虫獲りをしていたようだ。
そして何でもこの公園には「ジョーカー」が多いのだとか。レアでランクが高い「紅ジョーカー」も存在するなど、ジョーカーには色違いもいるらしい。
ジョーカー?
そんな変なニックネームの虫とは一体なんだろうか・・・

今日は両親がやってきて孫と遊びたいというので、噂の八雲立つ風土記の丘へとやってきた。

早速木の幹に空いた穴からニホンアマガエル (Japanese Tree Frog)が顔を出していた。
生き物の数が多そう。


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■ ニホンアマガエル (Japanese Tree Frog) Hyla japonica


ヤブヘビイチゴ (Potentilla indica)の果実も綺麗。

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■ ヤブヘビイチゴ (Potentilla indica) Potentilla indica


色合いがとても美しい毛虫。
クスサン (Caligula japonica)という蛾の幼虫だ。


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■ クスサン (Caligula japonica) Caligula japonica


名前どおり森に住んでいるモリチャバネゴキブリ (Blattella nipponica)。


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■ モリチャバネゴキブリ (Blattella nipponica) Blattella nipponica


セイタカアワダチソウにつくセイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシ (Red Goldenrod Aphid)。
こちらは食草のセイタカアワダチソウと同じく北米原産の外来種。


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■ セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシ (Red Goldenrod Aphid) Uroleucon nigrotuberculatum


そのセイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシ(長い・・・)のところへ蜜をもらいにきたのか、クロヤマアリ (Formica japonica)が姿を現した。


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■ クロヤマアリ (Formica japonica) Formica japonica


セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシを狙っているのか、ナナホシテントウ (Seven-spotted Lady Beetle)の幼虫の姿も。


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■ ナナホシテントウ (Seven-spotted Lady Beetle) Coccinella septempunctata


美しい色のクモ、イオウイロハシリグモ (Dolomedes sulfureus)。
キイロではなくて、イオウイロ(硫黄色)という名前にセンスを感じる。
このクモは葉の上でじっとして獲物が来るのを待っている事が多い。


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■ イオウイロハシリグモ (Dolomedes sulfureus) Dolomedes sulfureus


ヤハズハエトリ (Mendoza elongata)のオス。
こちらも葉の裏で待ち伏せ作戦だろうか。


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■ ヤハズハエトリ (Mendoza elongata) Mendoza elongata


幼虫は黒い身体に白いラインが特徴のヒメギス (Eobiana engelhardti subtropica)。


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■ ヒメギス (Eobiana engelhardti subtropica) Eobiana engelhardti subtropica


ヒメウラナミジャノメ (Common Fivering)。


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■ ヒメウラナミジャノメ (Common Fivering) Ypthima argus


ヨモギハムシ (Chrysolina aurichalcea)。

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■ ヨモギハムシ (Chrysolina aurichalcea) Chrysolina aurichalcea


何かのハチの仲間だとは思うが、さっぱり分からない昆虫。


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■ ハチ目の1種 (Hymenoptera) Hymenoptera sp.


たくさんみられるサンインマイマイ (Euhadra dixoni)。
殻の高さが高いのが特徴。


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■ サンインマイマイ (Euhadra dixoni) Euhadra dixoni


食料であるミミズを運ぶヤコンオサムシ (Carabus yaconinus)。
上羽に鎖状の縦筋がみられるが、方羽あたり3本であるのが特徴。良く似たオオオサムシは4本。


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■ ヤコンオサムシ (Carabus yaconinus) Carabus yaconinus


カミキリムシの様な姿をしたジョウカイボン (Lycocerus suturellus)。
たくさん飛び回っている。


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■ ジョウカイボン (Lycocerus suturellus) Lycocerus suturellus


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■ ジョウカイボン (Lycocerus suturellus) Lycocerus suturellus


それにしてもジョウカイボンとは変わった名前だ。
は!
ジョウカイボン!

まさか、「ジョーカー」とはこの虫の事では???
いてもたってもいられず、同僚にメールを送る。

「そうです!それがジョーカーです!懐かしい!!!」

当たった~!
謎の虫、ジョーカーとはジョウカイボンの事だった。
恐らくジョウカイボンという名前が口から口へと伝わっていく間にどこかでジョーカーに変換されたのだろう。
こうやって考えると、大昔の生き物名前も口で伝承されているので、途中で全く別の名前に変わっていったという事はいくらでもあると思う。

松江市出身でこの虫の事をジョーカーだと思っている人は他にもいるかもしれない。


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■ ジョウカイボン (Lycocerus suturellus) Lycocerus suturellus


<撮影種一覧> 16種
<植物>
■ ヤブヘビイチゴ (Potentilla indica) Potentilla indica
<貝類>
■ サンインマイマイ (Euhadra dixoni) Euhadra dixoni
<クモ類>
■ イオウイロハシリグモ (Dolomedes sulfureus) Dolomedes sulfureus
■ ヤハズハエトリ (Mendoza elongata) Mendoza elongata
<昆虫>
■ クスサン (Caligula japonica) Caligula japonica
■ ヒメウラナミジャノメ (Common Fivering) Ypthima argus
■ ヤコンオサムシ (Carabus yaconinus) Carabus yaconinus
■ ジョウカイボン (Lycocerus suturellus) Lycocerus suturellus
■ ヨモギハムシ (Chrysolina aurichalcea) Chrysolina aurichalcea
■ ナナホシテントウ (Seven-spotted Lady Beetle) Coccinella septempunctata
■ クロヤマアリ (Formica japonica) Formica japonica
■ ハチ目の1種 (Hymenoptera) Hymenoptera sp.
■ モリチャバネゴキブリ (Blattella nipponica) Blattella nipponica
■ セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシ (Red Goldenrod Aphid) Uroleucon nigrotuberculatum
■ ヒメギス (Eobiana engelhardti subtropica) Eobiana engelhardti subtropica
<両生類>


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# by takuyamorihisa | 2018-07-20 21:00 | 島根県 | Comments(0)

724 出雲市産 ~キンセンガニを撮影~

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今日はキンセンガニの写真を撮った。

仕事帰りに義母から電話があった。
ナミノコガイを採りに行ったら、ワタリガニを小さくした様な変わったカニが採れたから孫にみせてやりたい。
これは楽しみ~。

早速ブツを受け取りに行くと、キンセンガニの姿が。
このカニは歩脚がオール状になっているので、一瞬ワタリガニの仲間によく似ている。
しかしよく見るとオール状になっている歩脚は4対全て。
一方ワタリガニの仲間は最後の1対だけがオール状になっている。


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■ キンセンガニ (Matuta victor) Matuta victor


上の写真だけを見ると大きそうだが、ナミノコガイが小さい貝なので、実際のキンセンガニの大きさはこんなもの。


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■ キンセンガニ (Matuta victor) Matuta victor 甲幅5.2cm


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■ キンセンガニ (Matuta victor) Matuta victor 甲幅5.2cm

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■ キンセンガニ (Matuta victor) Matuta victor 甲幅5.2cm


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■ キンセンガニ (Matuta victor) Matuta victor 甲幅5.2cm


別個体。


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■ キンセンガニ (Matuta victor) Matuta victor 甲幅5.2cm


キンセンガニはたまに見かけるものの撮影したことはなかったのでよかった。


<撮影種一覧> 1種
<甲殻類>
■ キンセンガニ (Matuta victor) Matuta victor



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# by takuyamorihisa | 2018-07-18 21:00 | 島根県 | Comments(0)

731 松江市 ~タマムシを求めて~

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今日は松江市で写真を撮った。

虫が好きで四六時中虫の事を考えている我が家の3歳児。
春ごろから「タマムシとりたい」と繰り返し言う様になった。

しかし、タマムシは生まれてこの方見たことがない。
一体どんなところにいるのだろう。
調べた結果、7月頃の真夏の暑い日中にエノキの大木の周りでみつかるという事だった。
タマムシは法隆寺の玉虫厨子でも有名だし、何と言っても日本の昆虫で最も美しいと言われているくらいなのに、見たことすらないというのは何とも悔しい。
この夏はなんとか生のタマムシを見せてやろうと思い、めまいがしそうなほど暑い中、近くの公園とやってきた。

暑い。
日陰は涼しいけれど、蚊がすごい。

なかなか大変だ。

木の根元に大きな黒い昆虫がいた!クワガタか!?


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■ オオゴキブリ (Panesthia angustipennis) Panesthia angustipennis


酸欠なのか、この猛暑の中地表に飛び出してきたミミズ。


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貧毛綱の1種 (Oligochaeta) Oligochaeta sp.


炎天下の中、エノキの大木の下で待つこと1時間。
タマムシの姿は一度もみられなかった・・・
これまで生きてきて一度も見たことがないのに、そんな簡単に見つかる訳がないか。

帰宅途中、木の幹にたくさんくっついているサンインマイマイ (Euhadra dixoni)を撮っていると・・・


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■ サンインマイマイ (Euhadra dixoni Euhadra dixoni



ナメクジ (Meghimatium bilineatum)をみつけた。
これがナメクジ of ナメクジなのだ。

大きいっ!!!
前もこの公園でみつけたが、それよりも全然大きい!!!
嬉しい!


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■ ナメクジ (Meghimatium bilineatum) Meghimatium bilineatum


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■ ナメクジ (Meghimatium bilineatum) Meghimatium bilineatum


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■ ナメクジ (Meghimatium bilineatum) Meghimatium bilineatum


民家の周りでたくさんみられるチャコウラナメクジはこちら。
ナメクジによく似ているが、身体の前半に甲羅のようなものがある。


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■ チャコウラナメクジの1種 (LehmanniaLehmannia sp.


こうやって並べると雰囲気は似ているが、全然違う事が分かる。
最大の違いは甲羅の有無、またナメクジは眼柄が黒いのが特徴だ。


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気付けば今日何しに来たんだっけ?
と目的を忘れてしまっていた。

果たして今シーズンタマムシをみつける事ができるのだろうか。

「タマムシとりたい」はそれまで永遠と続くことになるだろう。


<撮影種一覧> 5種
<貧毛類>
貧毛綱の1種 (Oligochaeta) Oligochaeta sp.
<貝類>
■ サンインマイマイ (Euhadra dixoni) Euhadra dixoni
■ チャコウラナメクジの1種 (Lehmannia) Lehmannia sp.
■ ナメクジ (Meghimatium bilineatum) Meghimatium bilineatum
<昆虫>
■ オオゴキブリ (Panesthia angustipennis) Panesthia angustipennis



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# by takuyamorihisa | 2018-07-17 21:00 | 島根県 | Comments(0)

721 松江市 ~ナメクジ of ナメクジ~

*この記事は2018年5月26日のものです。

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今日は松江市で写真を撮った。

今日も子供の虫撮りにお付き合い。
選んだのは松江市にあるとある公園。

朝から虫かごを持った子供を連れて歩いていると、散歩中のお年寄りが優しく声をかけてくれる。
中でも、
「こうやって自然の中で虫採りさせるとか、なかなかできるものじゃないですよ。素晴らしい事です。」
とインテリジェントなおばあ様に話しかけられたのは、かなり嬉しかった。もしかしたら学校の先生とかされていた方なのかなぁ・・・

いつも通り、小さなコガネムシの仲間を捕まえて子供は満足のよう。
今日はカメラも持っていないし、写真を撮る気もなかったのだが、気になる生き物を見つけてしまった。

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ナメクジ。
よく見ると、いつも家の周りで見かけるチャコウラナメクジとはちょっと違う!!!
甲羅がない。
これが噂のナメクジ of ナメクジこと、ナメクジ (Meghimatium bilineatum)か!

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■ ナメクジ (Meghimatium bilineatum) Meghimatium bilineatum


これは初めて見るぞ~。
こういうときに限ってカメラを忘れてしまうとは・・・

ナメクジをそっと手でつまんで飴ちゃんの袋に入れて持って帰ることにした。

ナメクジをじっくり観察してみる。
眼柄が黒い。縦線が3本みえる。そしてやっぱり甲羅がないのはチャコウラナメクジとは大きく異なる点だ。


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■ ナメクジ (Meghimatium bilineatum) Meghimatium bilineatum


なんか可愛い。
下のナメクジはうんちを漏らしている。


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■ ナメクジ (Meghimatium bilineatum) Meghimatium bilineatum


子供の虫採りのおかげで、今まで見たことない生き物に出会う機会が増えてきた。
大変だけど毎日楽しい~!


<撮影種一覧> 1種
<貝類>
■ ナメクジ (Meghimatium bilineatum) Meghimatium bilineatum



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# by takuyamorihisa | 2018-07-13 21:00 | 島根県 | Comments(0)

730 松江市 ~ナナフシモドキはかっこいい~

今日は家で写真を撮った。

家に帰ると玄関の虫かごに大きな虫が入っていた。
なんだろうと思ってのぞいてみると、立派なナナフシモドキ (Ramulus irregulariterdentatus)が入っている。
子供の頃あこがれだった虫のひとつだ。

2年前まで大の虫嫌いだったヨメが捕まえてきたらしい。
残念ながらもう死んでしまっていたので、ゆっくり写真撮影させてもらった。


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■ ナナフシモドキ (Ramulus irregulariterdentatus) Ramulus irregulariterdentatus


まじまじと顔を観察したことがなかったが、こうして見るとめちゃくちゃかっこいい。
昔あったゾイドというロボットに出てきそうだ。


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■ ナナフシモドキ (Ramulus irregulariterdentatus) Ramulus irregulariterdentatus


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■ ナナフシモドキ (Ramulus irregulariterdentatus) Ramulus irregulariterdentatus


ところでこのナナフシモドキ、モドキではないただの「ナナフシ」はどんなのだろうと思ってインターネットで調べてみると面白い事が分かった。ナナフシという標準和名の昆虫がいて、それに似ているからではなくて、「ナナフシモドキ」というのが本来の和名で、短縮されてナナフシと呼ばれるようになったものだという。
では何故モドキがつくのかと言えば、例えば「石ころモドキ」のようなもので、七節の枝に化けているからナナフシモドキなのだろう。

またひとつ勉強になった。


<撮影種一覧> 1種
<昆虫>
■ ナナフシモドキ (Ramulus irregulariterdentatus) Ramulus irregulariterdentatus



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# by takuyamorihisa | 2018-07-10 21:00 | 島根県 | Comments(0)