今日は八雲立つ風土記の丘に行ってきた。
最近虫が好きになってきた2歳児を喜ばせようと、虫が沢山いる公園が近くにないかと探している。
島根県松江市は大多数の人が想像するように田舎のど真ん中にある町だ。
大自然に囲まれているようだが、いざ虫を探すとなると車で30分以上走らなければ難しかったりする。
色々と情報を集めていると、同僚が八雲立つ風土記の丘がいいよと教えてくれた。
子供の頃にここで虫獲りをしていたようだ。
そして何でもこの公園には「ジョーカー」が多いのだとか。レアでランクが高い「紅ジョーカー」も存在するなど、ジョーカーには色違いもいるらしい。
ジョーカー?
そんな変なニックネームの虫とは一体なんだろうか・・・
今日は両親がやってきて孫と遊びたいというので、噂の八雲立つ風土記の丘へとやってきた。
早速木の幹に空いた穴からニホンアマガエル (Japanese Tree Frog)が顔を出していた。
生き物の数が多そう。
■ ニホンアマガエル (Japanese Tree Frog) Hyla japonica
ヤブヘビイチゴ (Potentilla indica)の果実も綺麗。
■ ヤブヘビイチゴ (Potentilla indica) Potentilla indica
色合いがとても美しい毛虫。
クスサン (Caligula japonica)という蛾の幼虫だ。
■ クスサン (Caligula japonica) Caligula japonica
名前どおり森に住んでいるモリチャバネゴキブリ (Blattella nipponica)。
■ モリチャバネゴキブリ (Blattella nipponica) Blattella nipponica
セイタカアワダチソウにつくセイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシ (Red Goldenrod Aphid)。こちらは食草のセイタカアワダチソウと同じく北米原産の外来種。
■ セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシ (Red Goldenrod Aphid) Uroleucon nigrotuberculatum
そのセイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシ(長い・・・)のところへ蜜をもらいにきたのか、クロヤマアリ (Formica japonica)が姿を現した。
■ クロヤマアリ (Formica japonica) Formica japonica
セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシを狙っているのか、ナナホシテントウ (Seven-spotted Lady Beetle)の幼虫の姿も。
■ ナナホシテントウ (Seven-spotted Lady Beetle) Coccinella septempunctata
美しい色のクモ、イオウイロハシリグモ (Dolomedes sulfureus)。
キイロではなくて、イオウイロ(硫黄色)という名前にセンスを感じる。
このクモは葉の上でじっとして獲物が来るのを待っている事が多い。
■ イオウイロハシリグモ (Dolomedes sulfureus) Dolomedes sulfureus
ヤハズハエトリ (Mendoza elongata)のオス。
こちらも葉の裏で待ち伏せ作戦だろうか。
■ ヤハズハエトリ (Mendoza elongata) Mendoza elongata
幼虫は黒い身体に白いラインが特徴のヒメギス (Eobiana engelhardti subtropica)。
■ ヒメギス (Eobiana engelhardti subtropica) Eobiana engelhardti subtropica
ヒメウラナミジャノメ (Common Fivering)。
■ ヒメウラナミジャノメ (Common Fivering) Ypthima argus
ヨモギハムシ (Chrysolina aurichalcea)。
■ ヨモギハムシ (Chrysolina aurichalcea) Chrysolina aurichalcea
何かのハチの仲間だとは思うが、さっぱり分からない昆虫。
■ ハチ目の1種 (Hymenoptera) Hymenoptera sp.
たくさんみられるサンインマイマイ (Euhadra dixoni)。
殻の高さが高いのが特徴。
■ サンインマイマイ (Euhadra dixoni) Euhadra dixoni
食料であるミミズを運ぶヤコンオサムシ (Carabus yaconinus)。
上羽に鎖状の縦筋がみられるが、方羽あたり3本であるのが特徴。良く似たオオオサムシは4本。
■ ヤコンオサムシ (Carabus yaconinus) Carabus yaconinus
カミキリムシの様な姿をしたジョウカイボン (Lycocerus suturellus)。
たくさん飛び回っている。
■ ジョウカイボン (Lycocerus suturellus) Lycocerus suturellus
■ ジョウカイボン (Lycocerus suturellus) Lycocerus suturellus
それにしてもジョウカイボンとは変わった名前だ。
は!
ジョウカイボン!
まさか、「ジョーカー」とはこの虫の事では???
いてもたってもいられず、同僚にメールを送る。
「そうです!それがジョーカーです!懐かしい!!!」
当たった~!
謎の虫、ジョーカーとはジョウカイボンの事だった。
恐らくジョウカイボンという名前が口から口へと伝わっていく間にどこかでジョーカーに変換されたのだろう。
こうやって考えると、大昔の生き物名前も口で伝承されているので、途中で全く別の名前に変わっていったという事はいくらでもあると思う。
松江市出身でこの虫の事をジョーカーだと思っている人は他にもいるかもしれない。
■ ジョウカイボン (Lycocerus suturellus) Lycocerus suturellus
<撮影種一覧> 16種
<植物>
■ ヤブヘビイチゴ (Potentilla indica) Potentilla indica
<貝類>
■ サンインマイマイ (Euhadra dixoni) Euhadra dixoni
<クモ類>
■ イオウイロハシリグモ (Dolomedes sulfureus) Dolomedes sulfureus
■ ヤハズハエトリ (Mendoza elongata) Mendoza elongata
<昆虫>
■ クスサン (Caligula japonica) Caligula japonica
■ ヒメウラナミジャノメ (Common Fivering) Ypthima argus
■ ヤコンオサムシ (Carabus yaconinus) Carabus yaconinus
■ ジョウカイボン (Lycocerus suturellus) Lycocerus suturellus
■ ヨモギハムシ (Chrysolina aurichalcea) Chrysolina aurichalcea
■ ナナホシテントウ (Seven-spotted Lady Beetle) Coccinella septempunctata
■ クロヤマアリ (Formica japonica) Formica japonica
■ ハチ目の1種 (Hymenoptera) Hymenoptera sp.
■ モリチャバネゴキブリ (Blattella nipponica) Blattella nipponica
■ セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシ (Red Goldenrod Aphid) Uroleucon nigrotuberculatum
■ ヒメギス (Eobiana engelhardti subtropica) Eobiana engelhardti subtropica
<両生類>