ワタリガニ科のカニの仲間にノコギリガザミ属というグループがある。
とても大きくなるワタリガニの仲間で、しかも最も美味だという夢のようなカニ。しかし、分布域が狭く日本国内では幻のカニといっていいほど。価格も高い。
日本にはトゲノコギリガザミ、アミメノコギリガザミ、アカテノコギリガザミの3種が生息しているのだが、この3種は非常によく似ていて見分けがとても難しい。どのくらい似ているかというと、かつては全部同じ1種だとされていたほど。
その見分け方を
眼遊で紹介したいという事で現在ノコギリガザミ属の写真を集めている。
これは調べてみるとトゲノコギリガザミ (Green Mud Crab)だったのだが、残念ながら遊泳脚がひとつ取れている個体であった。
標本写真を撮るためにわざわざ取り寄せたのに、不完全な標本写真となりとても残念。
という訳で、今回もインターネットをフル活用し、沖縄県からもノコギリガザミを取り寄せられる事が判明したため9月のリベンジを試みる。
価格は前回の1/4と激安。3杯で6,500円だった。
さて特徴を調べて3種のどれにあたるか調べたところ・・・
アミメノコギリガザミ (Giant Mud Crab)であることが判明!
残念!
トゲノコギリガザミのリベンジならず!!!
しかし初撮影種なのでリベンジと同じくらい嬉しい。
■ アミメノコギリガザミ (Giant Mud Crab) Scylla serrata
遊泳脚にも網目模様があるのはアミメノコギリガザミ (Giant Mud Crab)、トゲノコギリガザミ (Green Mud Crab)の2種のみ。
■ アミメノコギリガザミ (Giant Mud Crab) Scylla serrata
額にある棘。
Wikipediaではこの4つの棘の形が種それぞれに特徴があるとされているが、個人的にはあてにならないような気がする。
■ アミメノコギリガザミ (Giant Mud Crab) Scylla serrata
別の個体。
■ アミメノコギリガザミ (Giant Mud Crab) Scylla serrata
観察も終わったので実食タイム!
このカニは恐らく蒸しガニが一番。
綺麗な赤い身体とともに甘い香りが食欲をそそる。
■ アミメノコギリガザミ (Giant Mud Crab) Scylla serrata
甲をはずすと・・・
真ん中にみえるオレンジ色の部分は内子(うちこ)と呼ばれる卵巣。
味はないのだが、なんとなく美味い。
美味いような気がする。
■ アミメノコギリガザミ (Giant Mud Crab) Scylla serrata
身の味はいうまでもなく絶品!
本当に美味しいカニだ。
トゲノコギリガザミ、アミメノコギリガザミの写真は手に入ったので残るはアカテノコギリガザミだ!