101 Tommy Thompson Park ~最後の奇跡~
今日はTommy Thompson Park(トミートンプソンパーク)に行ってきた。
今日は久しぶりにTommy Thompson Park(トミートンプソンパーク)へ行く。
カナダ滞在も残り2週間となってしまったので、恐らく今日が最後のTommy Thompson Park(トミートンプソンパーク)になるだろう・・・
心残りがないよう、写真を撮りまくるぞ!
今日もいい天気!
いい写真が撮れそうな予感。
毎度ながらバス→地下鉄→地下鉄→バスと1時間半かけてやっと公園へ着いた。
「No Pets」の看板がお出迎え。
Toronto(トロント)で秋は花の季節。
色々な野草の花が迎えてくれる。
やさしい薄紫色のCommon Chicory (チコリー)。
ムラサキツメクサ (Red Clover)。
Common Toadflax (ホソバウンラン)。
セイタカアワダチソウ (Canada Goldenrod)もクローズアップで撮ると、こんなにも美しい花を咲かせている。
あたり一面がセイタカアワダチソウ (Canada Goldenrod)の黄色い花畑になっている。
セイタカアワダチソウ (Canada Goldenrod)の花に隠れて狩りをしたクモの仲間。
セイタカアワダチソウ (Canada Goldenrod)の花を利用するのはクモだけではない。
この季節のToronto(トロント)風物詩、Monarch (オオカバマダラ)。
これほど目立つ羽を持ちながら鳥に捕食されないのは体内に持つ毒のおかげ。
こちらの白い花にはMonarch (オオカバマダラ)がたくさん群がっている。
セイタカアワダチソウ (Canada Goldenrod)より人気があるようだ。
一体なんの植物だろうと調べてみると、なんとスカンポ、イタンポなどと呼ばれ日本でおなじみのイタドリ (Japanese Knotweed)だった。
英名を和名風に訳すと「ニホンフシクサ」だろうか。
遠く離れたON州(オンタリオ州)でしかも日本にいるものよりも遥かに巨大化して繁茂しているとは・・・
背の高さは3mくらいあった。
大きな綿毛。
そして綿毛の犯人。
まだ同定できていない。
Toronto(トロント)のセミ。
毒のあるMilkweed Tiger Moth (トウワタドクガ)の幼虫。
普段はあまり気合を入れて撮らない花と虫にすっかり夢中になってしまった。
しかしこのままでは終われない。
今日は(今日も)しっかりと釣り道具を持ってきている。
水辺まで行って釣り開始だ。
湖岸を歩いているとNorth American Beaver (アメリカビーバー)の巣を見つけた。
大人が乗っても全然壊れないほどしっかりしている。
巣の上で記念撮影。
遠くにToronto(トロント)の摩天楼。
最高!
しかし肝心の釣りには全くあたりがない。
水辺をのぞいていると小さなハゼがうろうろしているので何でもいいから釣るスタイルに変更した。
粘って粘って石の隙間からやっとの思いで釣り上げたRound Goby (ラウンドゴビー)。
頭部。
実はこのハゼ、ヨーロッパからの移入種。ON州(オンタリオ州)で1990年に発見されてから増加し続け問題になっている魚だ。
ON州(オンタリオ州)フィッシングライセンスの規約にはこのハゼを釣り上げたらリリースは禁止で殺してゴミ箱に入れないとならないとある。また、この魚をいかなる水域であれ岸から30m以内に放すことは法律に違反すると厳しく定められている。
これほど強い繁殖力ならば日本へ入ってきても問題になるだろう。
これ以上招かざる客を入れないようにしないといけない。
この後魚が釣れる気配がないので、再び写真に集中することにした。
かわいらしいBlack-capped Chickadee (アメリカコガラ)。
足環が付いている。
調査でもされているのだろう。
American Herring Gull (アメリカセグロカモメ)。
Great Blue Heron (オオアオサギ)。
水辺の風景。
ここから先は鳥の繁殖地のため4月~8月まで立ち入り禁止のゾーン。
しかし今日は9月12日なので入ってもOK。
目の前に広がるのはDouble-crested Cormorant (ミミヒメウ)のコロニー。
圧巻だ。
恐らく今年生まれの若鳥達だろう。
すっかり大きくなって見た目では親と区別できない。
Double-crested Cormorant (ミミヒメウ)の森の下で見つけたゴイサギ (Black-crowned Night Heron)の親子。
姿が全然違う。
成鳥は灰色で背中が紺色。
一方幼鳥は一様に褐色でまだら模様だ。
まだうまく飛べない幼鳥は木にカモフラージュする羽色になっている。
そろそろ暗くなってきたので帰り際に最後の悪あがきフィッシングをしていると、石の間からかわいい動物がひょこっと顔を出した。
American Mink (ミンク)。
かわいい!
最後の5kmの直線を歩いていると、Toronto(トロント)の街が夕焼けでオレンジ色に輝いていた。
まるでToronto(トロント)を去る自分への贈り物のような気がした。
感動と切なさで胸がいっぱいになりながらシャッターを切った。
仕事でいっぱいっぱいのとき、将来に不安を感じているとき、この公園には何度も弱った自分を励ましてもらったと思う。
最後の最後までありがとう!
しばらくは訪れることができないけれど、きっとまた来ます!
>>Tommy Thompson Park
<撮影種一覧> 23種
<植物>
■ セイタカアワダチソウ (Canada Goldenrod) Solidago canadensis
■ Common Toadflax (ホソバウンラン) Linaria vulgaris
■ New England Aster (ニューイングランドアスター) Symphyotrichum novae-angliae
■ Common Chicory (チコリー) Cichorium intybus
■ アメリカオニアザミ (Spear Thistle) Cirsium vulgare
■ イタドリ (Japanese Knotweed) Fallopia japonica
■ ムラサキツメクサ (Red Clover) Trifolium pratense
<貝類>
■ Grove Snail (モリノオウシュウマイマイ) Cepaea nemoralis
<クモ類>
■ Shamrock Orbweaver (シャムロックオーブウィーバー) Araneus trifolium
<昆虫類>
■ Milkweed Tiger Moth (トウワタドクガ) Euchaetes egle
■ Monarch (オオカバマダラ) Danaus plexippus
■ Common Eastern Bumble Bee (コモンイースタンバンブルビー) Bombus impatiens
■ Dog-day Cicada (ドッグデイシケイダ) Lyristes canicularis
<魚類>
■ Round Goby (ラウンドゴビー) Neogobius melanostomus
<哺乳類>
■ American Mink (ミンク) Neovison vison
<鳥類>
■ Double-crested Cormorant (ミミヒメウ) Phalacrocorax auritus
■ Great Blue Heron (オオアオサギ) Ardea herodias
■ ゴイサギ (Black-crowned Night Heron) Nycticorax nycticorax
■ マガモ (Mallard) Anas platyrhynchos
■ コブハクチョウ (Mute Swan) Cygnus olor
■ ウミアイサ (Red-breasted Merganser) Mergus serrator
■ American Herring Gull (アメリカセグロカモメ) Larus argentatus smithsonianus
■ Black-capped Chickadee (アメリカコガラ) Parus atricapillus
by takuyamorihisa | 2010-09-12 21:00 | Canada