038 Discovery Walk ~4時間のハイキング~
今日はDiscovery Walk(ディスカバリーウォーク)に行ってきた。
Toronto(トロント)市内にはいくつかのDiscovery Walk(ディスカバリーウォーク)がある。
このDiscovery Walkは地下鉄のOld Mill駅から、Humber川沿いにオンタリオ湖まで続いていて、Humber River, Old Mill & Marshes Discovery Walk(ハンバーリバー・オールドミル&マーシェスディスカバリーウォーク)という名がついている。
前にOld Mill駅にある看板でその存在を知り、ずっと気になっていた場所だ。
早起きし、地下鉄に乗り、Old Mill駅へと着く。
今日は薄曇りで鳥の撮影にはいい条件だ。
まずは駅前の橋で数枚撮影した。
大きなTurkey Vulture (ヒメコンドル)。
遭遇率は高いのに、なかなかいい写真が撮れていない。
きれいな声で鳴いていたEuropean Starling (ホシムクドリ)。
薄曇りのおかげで、独特の光沢をしっかりと写すことができた。
嫌われ者のこの鳥も、こうして見ると美しい。
橋の下へ降り、川沿いの公園へ着いた。
Kings Mill Parkという公園だ。
久々にトロントに姿を現した、Red-winged Blackbird (ハゴロモガラス)の雄。
ちょうど4月に入ってから、見られる鳥の種類が一気に増えた。
姿も独特だが、鳴き声も「ピロピロピロピロギャー」と独特。
黄色のきれいな花をつけたフキタンポポ (Coltsfoot)。
同じく4月に入って見られるようになったAmerican Robin (コマツグミ)。
人を恐れないので撮影しやすい。
鳥の撮影をしていると、子供をつれた女性に話しかけられた。
「あなた、昆虫に興味ある?あの坂の上に行って、地面を注意深くみてごらん。○○○(名前。覚えられず)のコロニーがあって、成虫がいっぱいでてきてるから。美しいわよ。」
といい情報を教えてもらった。
さっそく坂の上に行って地面を見る。
小さなハチがいっぱい。
これが巣。
写真では分からないが、そこら中このハチだらけだ。
トロントの冬は厳しいので生き物の姿はほとんどみられなくなるが、春以降は時が来るのを待っていたと言わんばかりに生き物であふれかえる。
春がやってきたなと改めて感じた。
姿と同じでとても美しい声でさえずるNorthern Cardinal (ショウジョウコウカンチョウ)。
今までさえずりを聞いたことがなかったから、今の季節が繁殖期なのかもしれない。
Kings Mill Parkを越えて、Humber Marshes Parkへと着いた。
ここでもRed-winged Blackbird (ハゴロモガラス)が一生懸命鳴いている。
久しぶりに姿をみたAmerican Goldfinch (オウゴンヒワ)の雄。
レモンイエローの羽が美しい。
水浴びをするSong Sparrow (ウタスズメ)。
名前にSongがつくだけあって、この鳥のさえずりは本当に美しい。
Humber Marshes Parkから見た、Humber川。
ここで一度ハイキングコースが終わり、市街地へでる。
スーパーの駐車場でおなじみHouse Sparrow (イエスズメ)雄を撮影。
再び市街地からハイキングコースへ。
レトロなDiscovery Walkの看板が素敵だ。
ここからはSouth Humber Parkという公園になる。
公園に入ってすぐ、ひらひらと飛ぶチョウの姿を発見。
今年初チョウだ。
日本にも生息する、Mourning Cloak (キベリタテハ)という種 。
Humber川にいたアメンボ。
草むらを歩いていると、ものすごいものが見えて飛び上がった。
ヘビだ。
しかも何匹?
3匹が絡まりあっている。
交尾だろうか。
目が合い、お互いに緊張する。
ヘビ嫌いの人なら失神してしまうかもしれないが、ネイチャーフォトグラファーにとっては大興奮なシーンだ。
今日は本当に色々なものが撮影できている。
もう少しでオンタリオ湖。
Humber川の河口は一面ヨシ帯になっていて、ヨシ帯で繁殖するRed-winged Blackbird (ハゴロモガラス)があちこちで鳴いていた。
やっとオンタリオ湖が見えてきた。
Humber川南端の公園はPalace Pier Park。
ここでもSong Sparrow (ウタスズメ)の美しいさえずり。
橋の下ではドバトが営巣していた。
日本のドバトより大きく感じる。
オンタリオ湖ではDouble-crested Cormorant (ミミヒメウ)を発見。
潜水し、上手に魚を捕まえていた。
目の色がまさにエメラルドグリーン。
Palace Pier Parkの隣の公園は、おなじみHumber Bay Shores Park。
長い道のりだったが、とうとうここまでやってきた。
Bufflehead (ヒメハジロ)の雄。
大きなレンズを持った男性が何かを撮っていたので近づくと、North American Beaver (アメリカビーバー)の子供がいた。
この公園はビーバー遭遇率が高い。
水草を食べている。
こうして見ると大きなネズミだ。
小さな手がかわいい。
前回この公園で初めてみた、American Wigeon (アメリカヒドリ)雄。
Song Sparrow (ウタスズメ)。
今年初観察のCommon Grackle (オオクロムクドリモドキ)。
毛を逆立ててさえずっている。
ここで4時間のハイキングを終了。
今日はいままでになく濃厚な撮影だった。
撮影枚数は1000枚以上。
春がやってきてこれから忙しくなりそうだ。
ありがとうDiscovery Walk!
<撮影種一覧> 29種
<植物>
■ アメンボ科の1種 (Water Strider) Gerridae sp.
■ Mourning Cloak (キベリタテハ) Nymphalis antiopa
■ Colletes inaequalis (コレテス・イナエクアリス) Colletes inaequalis
■ Myrmica属の1種 (Myrmica) Myrmica sp.
<爬虫類>
■ Eastern Garter Snake (イースタンガータースネーク) Thamnophis sirtalis sirtalis
<哺乳類>
■ North American Beaver (アメリカビーバー) Castor canadensis
<鳥類>
■ Double-crested Cormorant (ミミヒメウ) Phalacrocorax auritus
■ American Wigeon (アメリカヒドリ) Anas americana
■ オカヨシガモ (Gadwall) Anas strepera
■ マガモ (Mallard) Anas platyrhynchos
■ Canada Goose (カナダガン) Branta canadensis
■ コブハクチョウ (Mute Swan) Cygnus olor
■ Bufflehead (ヒメハジロ) Bucephala albeola
■ Turkey Vulture (ヒメコンドル) Cathartes aura
■ Killdeer (フタオビチドリ) Charadrius vociferus
■ Ring-billed Gull (クロワカモメ) Larus delawarensis
■ カワラバト (Rock Pigeon) Columba livia
■ Downy Woodpecker (セジロコゲラ) Picoides pubescens
■ American Robin (コマツグミ) Turdus migratorius
■ Black-capped Chickadee (アメリカコガラ) Parus atricapillus
■ American Crow (アメリカガラス) Corvus brachyrhynchos
■ European Starling (ホシムクドリ) Sturnus vulgaris
■ Song Sparrow (ウタスズメ) Melospiza melodia
■ Northern Cardinal (ショウジョウコウカンチョウ) Cardinalis cardinalis
■ Red-winged Blackbird (ハゴロモガラス) Agelaius phoeniceus
■ Common Grackle (オオクロムクドリモドキ) Quiscalus quiscula
■ American Goldfinch (オウゴンヒワ) Carduelis tristis
■ House Sparrow (イエスズメ) Passer domesticus
by takuyamorihisa | 2010-04-03 22:55 | Canada